今年のテーマは「誰もが優(やさ)しさを」

今年のテーマは「誰もが優(やさ)しさを」

昨年12月、今、注目を浴びている新書「子どもの脳を傷つける親たち」の著者・友田明美教授を取材に、福井大学を訪ねました。目的は「養育環境が子供の脳に与える影響」の調査。

この本は、いじめや不登校問題に取り組む私にとって、ど真ん中にヒット。なぜなら、対症療法の積み重ねで結果を出せない教育行政にとって、劇的な原因療法になり得るからです。

キーワードは「マルトリートメント=不適切な養育」。私自身もファミコン世代で、孫がいてもいい世代。子育てにゲームやスマホが当たり前になる時代の始まりだったのですが、そのような養育が、子供の脳にどれほどのダメージを与え、傷つけているのかを脳科学的事実として明らかにしているのが、この友田教授。

それ以外にも、普段の何気ない行為・言動、例えば「夫婦喧嘩を見せる」「過干渉」「兄弟や友人との比較」「感情任せの暴言」「無視・ネグレクト」などが、その内容・刺激によって、いつの間にか「脳」の各部位を委縮・肥大・変形させることを確認。暴力的・反抗的になったり、いじめや不登校につながる恐れや、忍耐力・表現力・学力・自尊心・責任感等の低下にも関与。

長期的な影響が大人にも

このことは成人になっても影響し「不適応」や人格障害の原因になることも。昨今の「あおり運転事件」など、社会性の無い大人・キレる大人を生み出します。

この研究成果を、子育て世代だけでなく、すべての大人たちの「常識」として認められるよう提言して参ります。すると、社会全体に変化が現れ、そして誰もが、誰に対しても優しく愛情あふれるコミュニケーション・人間関係を構築出来る社会になると確信します。

今年のテーマは「優しさ」です。皆で、皆に優しい時代をつくりましょう。

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