ひきこもり対策、再構築すべき

ひきこもり対策、再構築すべき

 いわゆる「ひきこもり」は近年、大きな社会問題の一つです。本県も、様々な施策を講じ、その対策に取り組むものの、問題解決の糸口さえつかめない状況です。そこで私は昨年度、ひきこもりへの支援などの対策強化のために、「まずは実態調査が必要」と訴えました。そして先月、県から「現状と支援に関する調査」の報告書が出されました。

 しかし相談機関が対象で、当事者に直接アプローチは出来ておらず、実態調査には程遠い「概要調査」レベル。本人への接触も含め、ひきこもり問題は、難しい課題との前提で質疑しました。

原因・要因を明確に

 今回の報告書では、ひきこもりの『きっかけ』について、「人間関係が上手く築けなかった」とか「職場や学校になじめなかった」でしたが、これは『きっかけ』ではなく、『状態』であると指摘。なぜ、その状態になってしまったのか?が本来の「きっかけ」である原因・要因です。それを探り明らかにすることが、課題解決につながります。

 これまでの私の取材では、原因・要因は多岐にわたり、複数の要因が絡み合っている場合もあります。課題解決を目指すならば、その要因ごとにある程度の区分が必要で、その区分ごとに施策を展開させなければ効果は現れない、と訴えました。

 同時に、これまでの県の取り組みが、どのような結果をつくれ、どんな効果があったのか、具体的な事業評価も求めました。その上で、これまでの支援事業を継続すべきか、変更すべきか、事業の整理も求めました。今年度は、さらに探求します。また追ってご報告します。