冬場の学校での手洗いに課題

 学校や保育園等における感染防止対策の「冬場の課題」について、私が9月の本会議で指摘。その後の県教委等との協議の経過をご報告します。

 文部科学省の学校・幼稚園における新型コロナのマニュアルによる手指の衛生管理は、「手洗いは30秒程度かけて水と石鹸で丁寧に洗う」、となっており、特に「すすぎは流水で15秒」です。またアルコール等の消毒液は、あくまでも補助的な使用に限定。そして保育所の感染症対策ガイドラインも、学校とほぼ同様の内容です。

冷たい真冬の水道水

 学校のマニュアルでは、1日に7回前後の手洗いが必要。しかし、水道水の温度が「冷蔵基準」の10℃以下になる1月〜2月に、流水での15秒のすすぎは現実的とは思えません。中・高生はともかく、今どきの小学生たちが、冷たい水で丁寧なすすぎを実行出来るでしょうか。身近な子供たちに、真冬の手洗いについて訊ねたところ、答えは予想通りでした。

 県内公立小学校の児童数=約45万人が、アルコール消毒液3ccを1日に7回使ったとすると、約1万リットル。手指消毒用のアルコールは酒税並みに課税されており高額なため、毎日・約1千万円分を消費してしまいます。水道水の加温装置の整備も効果的ですが、いずれも財政的に困難です。

 これまでも冬場は、インフルエンザによる学級・学校閉鎖がありましたが、この手洗いの課題と無関係ではないと考えます。県教委は、子供たちに手洗いの重要性を理解させ、手洗いを徹底させるとしています。当面は見守りつつも、子供たちの感染防止の最善策を追求して参ります。