盛土造成地の情報開示へ

盛土造成地の情報開示へ 戸塚区 北井 県議

 今年7月、熱海市内で発生した盛土による土石流災害は大変痛ましく記憶に残りました。このことから現在、国主導のもと全国一斉に盛土の総点検を実施しています。

 一方、県では「大規模盛土造成地の宅地耐震化」に以前から取り組んでおります。そしてH26年度からは「2次元の大規模盛土造成地マップ」も公表しています。

マップを3次元化へ

 防災・減災は、そこに存在する「リスクを知ること」が大原則です。

 盛土の安定性を評価するためには「造成地の規模の把握」や「地下水の存在やその量」「盛土の高さ」「元の地山の形状・勾配」などが重要なファクターとして挙げられています。そのため私は、4年前の県議会でマップの3D化を要望。そして今月の議会で、その後の3D化の進捗状況を確認したところ、担当課長から「今後の防災措置の必要性を宅地所有者に対し説明する際に、試行的に3Dマップを作成し活用する」との答弁。まずは住民への説明用からのスタートですが、早急にすべてを3D化するよう求めました。

リスク公表が大事

 過去の地震災害の事例では、宅地が造成された年代によって、被災状況に違いが生じています。そのためにも県民には、宅地が造成された年代も示すべきと訴えました。

 今では水害のハザードマップは当たり前ですが、以前は「浸水想定地域の土地の評価が下がる」などと抵抗がありました。急傾斜地のレッドやイエローも明らかにするようになりました。

 何も脚色せず、ありのままの情報を県民に提供することが行政の役目であると申し添えました。