動物愛護センター、レベル向上を
動物愛護センター、レベル向上を
これまで、例えば犬の場合、県のセンターでは、「KDP」と「アニマルプロテクション」という2団体が、傷病や噛み癖など他者では手に負えない犬たちを多数引き出してくれています。そのお蔭もあり、神奈川県は全国から注目される殺処分ゼロを継続。それほど彼らは高レベルです。そこで県が6月に新設した県動物愛護センターについて、私は先月の常任委員会で質疑。18億円もの多額費用を掛けた施設に「仏つくって魂入れず」にさせないためです。
この新センターでは、ケガや病気の保護動物に対応するため、医療設備・機器に今回の補正予算を含め約5千万円を投入。しかし実際は、獣医師資格を持つセンター職員の治療技術が足りず、いまだセンター内では治療せず、ボランティアさんが傷病を自費治療しているのが現実。「民間企業ならば、設備投資した機材を眠らせておくなど、ありえない」との私の指摘に県は、県獣医師会の支援を受け今後、センター職員のレベルを上げていく、と答弁しました。
安楽死の判断基準は
もう1点、犬猫の安楽死問題。東京都は殺処分ゼロを達成したと謳ったものの「安楽死処分150匹」とも報道されています。とは言え、動物福祉等の観点から安楽死を選択する場合もあります。しかしその「判断基準」を客観的に設定するのは困難です。
県は第三者の意見を踏まえ判断する、とのことですが、上記2団体の判断だと安楽死は激減します。第三者次第で判断基準は上下するのです。県には、安易に安楽死を選択せず、彼らのような高いレベルの意見を仰ぐよう求めました。