今こそ、映像授業の本格導入を

 私は2年前の県議会で「映像授業を活用せよ」と提案したものの、その後のフォローを怠ったことを後悔しています。

 コロナ禍の教育現場では、オンライン授業を実施。教員による急ごしらえのご苦労は承知しますが、動画作成は素人であるがゆえ、視るに忍びない教材もありました。動画教材は、何よりも子供をひきつける「コンテンツとしての質」が肝心。そこで再度、公立学校での映像授業の活用について質疑しました。

実用化待ったなし

 2年前から映像授業を準備していたならば、この状況下でも、本県の教育体制は万全を期せたはず。だからこそ、第二波・第三波を考え、待ったなしで実用にかなう「民間の技術を取り入れた動画教材の作成」に着手すべきと訴え、今回は同意を得ました。

メリットは多岐に渡る

 教科によっては、生身の教員でなくても映像で授業は成り立ちます。そしてメリットは、▽教員不足対策▽教員の教育技術格差の解消▽子供の理解度に合わせた進め方が可能▽補習で活用すれば学習塾費用の負担軽減など等。コロナ対策だけではなく、通常授業でも活用すべきなのです。

新たな授業スタイルへ

 もしも全教科・全題材が準備出来れば、各々が理解度に合わせた動画教材を選択し、繰り返し学べます。また通常授業での活用は、教員が「一斉に・同じ内容を・一方的に」教える従来型の授業から、子供たちが自ら課題を見つけ、解決に向かう、新たなスタイルの授業への転換が可能。教員も、個別の学習支援やきめ細かい生徒指導、発達障害児への個別支援など、マンツーマンで子供たちに注力出来ます。

国による一括作成も

 小·中学校の教科学習は、全国でほぼ同じ内容。ならば基本的な動画教材は、国が一括して作成するのが一番効率的。県から国に対し、一括作成も要請すべきと促したところ「国にも要望する」との答え。もしも、県独自で作成した方が早い場合は、すぐに本県で取組むよう求めました。

 今は、コロナ禍による教育の一大事ですが、ピンチをチャンスに変える機会です。動画教材の充実で、多くの教育課題が解消されます。子供たちのために、今度はちゃんとフォローします。