『常総市災害ボランティアに参加』

 過日9月23日、台風18号よる関東・東北水害被災地である、茨城県の常総市災害ボランティアセンターの作業に参加いたしました。

 水害によるボランティアは11年前、新潟県三条市・五十嵐川の堤防決壊現場以来、2度目。

 災害ボランティアセンターを通じた支援活動は、被災住宅で、その家族と一緒に作業します。そのため生々しい現場の状況を聴くことができ、とても濃い内容の取材=視察になるのです。

 現場で聴いた今回のポイントは、大きく2点。

 【1】豪雨の中、しかも停電下の夜間、地域住民に災害状況や避難に関する情報が伝わらなかった。

 【2】発災直後から災害現場では治安が悪化していた。

情報断絶、治安悪化も

 【1】については、情報断絶のため避難しそこねた方が多数発生し、翌朝からヘリコプターやボートでの救助となってしまった。

 【2】については、治安を守る認識・準備が不足していた。これは本年6月、北井が神奈川県に「今以上に充実した自警的組織の整備や、『自助・共助の意識づけ』を目的として、災害発生時には治安が悪化することを県民に広く周知する必要性」を指摘した通りです。

 2点ともに、神奈川県民を守るためには、急いで対策を講じなければなりません。

 ハード面でも、11年前の新潟県の教訓が活かせておりません。本県河川においても、危険個所と危険度の確認を進めます。

ボラセン運営も改善が必要

 ボランティアセンターの運営についても、東日本大震災当時の教訓が反映されておりません。

 建築知識のない素人グループによる作業は、被災住宅を必要以上に破壊しかねません。今回は丁寧にお断りいたしましたが、安全対策や大工道具の装備もままならない中で、床板はがしの依頼もありました。プロによる指導の必要性を、あらためて感じます。

 がれきやゴミの分別も重要課題です。作業を急ぐあまり、統制が取れなくなる傾向にあります。後々の費用や負担がかさむ恐れが生じます。

 大きな気候変動の中、豪雨確率も高まり、本県の水害対策も万全ではありません。私はこれまで同様、現地現場主義を貫き、県民を守るための提言を続けてまいります。
151001

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