親への支援が児童虐待 防ぐ

親への支援が児童虐待 防ぐ

 近年、痛ましい児童虐待事件が相次ぎ、その報道も繰り返されています。そして県議会でも、児童相談所の機能強化が叫ばれ、警察や弁護士との連携が進められています。このような状況ですから、私も機能強化は支持します。しかしそれだけでは不十分だと考え県議会で質疑しました。テーマは、「誰もが助けを求めやすい環境」の創出です。

「助けて」と言える?

 育児ストレスなどで虐待めいたことをしてしまった親が、助けを求めて児童相談所に相談しようと考えたとき、「もしかして警察に連行される?」とか、世間からは「悪い親とレッテルを貼られてしまうかも?」と躊躇するかもしれません。いくら児童相談所の機能が強化されても、逆に相談しづらくなっては早期発見・早期対応にならなくなる恐れが生じます。

 そこで、困っているときや弱っているときに、SOSを発信しやすい環境整備も重要であると訴えました。県は「LINEアプリでの相談活用を促すことや、市町村の事業である親への支援をバックアップしていく」と答えました。

 誰しもが虐待してしまいそうなくらい子育てに疲れ、疲弊してしまう時があると思います。子供への些細な行為から暴力へ、そして虐待へと移行しないうちに、親から相談出来る環境が必要です。

 「親は無くとも子は育つ」というのは、ひとりでに子供は大きくなるのではなく、親以外の多くの大人たちが子供の成長に手を貸す、ということ。自己責任論が強まり、親を社会的孤立に追い込まないよう、今後も「親も子も一緒に」支援して参ります。