財政論無き超高齢社会対策は無策

財政論無き超高齢社会対策は無策

 これまでも申し上げて来ましたが、私は「令和は厳しい時代になる」と考えます。なぜなら今後、超高齢社会に突入し、現役世代が減り、税収減・支出増の財政難が顕著になるからです。しかし、どんな状況下でも、行政サービスは維持させなければなりません。そこで現在開会中の決算特別委員会で質疑しました。

幻想的な政策?

 県は「最先端医療・最新技術の追求」と「未病の改善」を柱としたヘルスケア・ニューフロンティア政策を推進しています。その目的は『超高齢社会を乗り越える新たな社会システムの構築』。しかし、そこには財政論が存在しません。医療保険制度を維持させるための医療費抑制額の算出もありません。

現実的な目標値を

 超高齢社会を乗り超えるための政策ならば、財政難をどのようにしてクリアするのか、財政的な目標値を明確に設定すべきです。このことは私が2年前にも本会議で追及し、当時の答弁は「非常に重要なことと捉え、将来取り組みたい」とのこと。それに対し、「結果へのコミットメントが足りないから、目標値と結果を濁す。そこが行政マンのズルさだ」と指摘。

 今回は、その後の財政的な目標値設定の進捗を問いただしましたが「次のステップで検討する」という悠長な答弁。それに対し「民間では、目的達成のための具体的な数値目標が無い事業などありえないし、事業と呼ぶことはできない」と苦言を呈しました。

 我々が取り組むべきは「持続可能な神奈川」にすることです。手遅れにならないよう、今年度中に本質的な目標値を設定するよう促しました。