経済的理由で中退させるな
コロナ禍以降、高校卒業後の若者に対し、文部科学省では「学生等の経済支援」を実施。修学支援新制度では授業料等の減免や奨学金の給付について、大学等に対しては国が、専門学校には県が、それぞれ所轄庁として支援しています。
私から現役大学生に現状の課題をヒアリングしたところ、それでも昨年度から学友が大学を去るケースが相次いでいる、とのこと。事情を訊くと、経済的に不安定な若者たちには、けっして十分な支援内容ではなく、学生生活で負債を抱え込んで将来に不安を持ち越すよりも、中退を選んだ方がまだまし、という考えに至るそうです。
コロナの影響で学生アルバイトの雇用先である飲食店やカラオケ店での勤務も減り収入は激減。仕送りだけでは生活が成り立たない場合、にっちもさっちも行かないのが彼らの現実なのです。
県も独自に支援せよ
協力金で一部の事業者が潤っていたり、雇用調整助成金等で労働力が休眠状態である一方で、未来を担う若者たちには冷たく厳しい現実があります。このことを県庁全体が認識すると同時に、学びを継続したい若者に対する支援の検証を行い、不十分であれば本県独自の支援強化策を検討するよう、求めました。
それに対し知事は「より多くの学生が、十分な経済的支援を受けられるよう、対象世帯の拡充や、補助額の増額などを、県として国に要望する」とのこと。
この問題は、進学を諦めた高校生にも同様に存在すると察します。未来を背負う若者たちが学びをあきらめることがないよう、より一層の支援強化を訴えました。